SERIES

2016.04.09

あーくんの若者でもわかる経営学


第三回 人に物をつたえるpart2

今回は、コミュニケーションの技術第2弾として、論理的なコミュニケーションについて触れていきたいと思います。

会話における論理性は、伝え方を考えるうえでも、伝える内容を考えるうえでも非常に重要です。内容が論理的でないと伝えたい内容がそもそも理解してもらえないのはイメージしやすいかもしれませんが、実は伝え方においても非常に重要な事です。
人にものが伝わらないということはそもそもどういう事かというと、実は二つしかなくて

・縦の軸…本当にそうなのか?
・横の軸…それだけなのか?

という軸がきちんと説明できないとだめで、そうでないと反論が起こります。

まず縦の軸、本当にそうなのかの説明。これは、簡単に言うと
「だから、こうです。なぜそうなのか。」これがきちんと満たされている事。

実は、両側から因果関係を説明することは意外と難しくて、実際には事実に基づいていない理屈が込められてしまったり、理屈が飛躍していたりと、意外と難しい。
次に横の軸、それだけなのかの説明。これは、横野軸においては会話の中で顕在化しずらいため問題だと意識されにくいですが、普段色々な人のコミュニケーションを見ているとこちらの軸でつまずいている事が多い。

「そもそも、こうじゃないでしょ」と上司に根底から覆された経験ありませんか?

そういう場合には主に、縦の軸よりも横の軸の議論が不十分なケースが多い。

このとき必要な考え方が、ものの抜け、漏れをなくして考える事(MECEミッシーという)であり、視点や立場、性格が異なる人たちと1つの共通認識を得るために非常に重要な考え方です。

例えば、新製品の開発を行うとき。
普段、お客さんに接している営業マンが考えた場合、顧客ニーズに偏重した思考になり、近視眼的な発想の中で「これはお客さんからもよく問い合わせもあるし、売れる」という物を考えて開発部門に話す。

一方、開発部門では、技術的に意味がある事を重視し、現場の営業マンと考えが異なる。
二つの人間の考えかたを経営陣に説明すると、それってどれだけ利益が出る?会社のブランド戦略を踏まえてどうか?
等、皆異なる考えを持っていて、会議が全然まとまらない。

さらに、各々の視点における考えの深さ、も重要でこれが浅いと視点自体が重視されない。
例えば、営業的な視点の中で、顧客満足度が重要、これだけの販売数量が見込めるという営業的観点の中身、技術的な観点から、先進性と技術を保有する事自体の価値、現実性等、より掘り下げられた内容について網羅することにより、組織の中で共有の認識の元にコミュニケーションを行い、多くの人が納得したうえで組織的な判断を下す事ができるようになる。

このように、他人に対して同じ判断を理解させて行く中で、因果関係を明らかにする縦の軸と、抜け漏れ、ダブりがない状態のもとに議論を行う横の軸が、論理的コミュニケーションの技術を行う上で非常に重要であることがお分かりいただけたでしょうか。
これらの技術はすぐに身に付くものではないので、普段から、因果関係とMECEである事を意識して、論理的なコミュニケーションを行うようにトレーニングを行いましょう。

終わり

あーくんの若者でもわかる経営学

あーくん

西野創研・株式会社Rogical 代表
1982生まれ、北見市出身。大学卒業後、都内証券会社に勤務。在職中にMBAを取得し、2014年帰郷。(株)Rogcalを設立。現在に至る。

  • BASE
  • twitter
  • instagram
  • facebook
北見市 ホームページ制作 株式会社REAS WEB CONSULTING