心と体を残酷なほどに冷たく射抜く寒い冬がスローモーションで去っていく。暖かな太陽の光に起こされて新芽が固い地面を割り顔を出す。その芽は夏の日差しを受け成熟し、霜の降りる頃には頭を垂れる。そして冷たい雪は僕の肩に静かに積もるのだ。
四季を五感でたっぷりと感じ、生を享受するなんてなんとも風流ではないか。
そんな風流な事柄について今回は考えてみたいと思う。「早漏」についてだ。まずは早漏について医学的に説明したい。
「早漏とは、膣内挿入後30秒以内、1分半以内に射精に達する状態のこと。または、ピストン運動が10回以内に射精してしまう状態のことを指す。」(新説 家庭の医学2014)
どう考えても風流である。
余談だが早漏を英語ではPremature Ejaculationというらしいが誰もそんな面倒なワードは使わないらしい。
ずばり、Minute Manというのを使っているそうだ。言い得て妙である。これもまたなかなか風流だ。
FUCK THE WORLD 世界は僕にはまるで平等ではなく、僕は早漏という運命に翻弄されて生きている。
早漏に効くとされている運動、漢方、違法薬物と一通り試してはみたが一向に回復の兆しは見えない。外科手術を受ければ改善は約束されるそうだがチンコにメスは入れたくない。チンコは入れるものだ。ただし、真珠を入れるのは賛成だ。いや、結局真珠を入れたところで時間を稼げるわけではないので「超ヤバイんですけど!」というギャルの定番セックスワードを聞く間もなく早々に果ててギャルは去っていくだろう。
性に明るい女性(ヤリマン)の中には「全然普通に早漏のがいいんですけどー」などと優しいセリフを吐く連中も存在するがそんなことを信じられるほど場数を踏んでいないわけではない。そんなビッ チーズ達はとりあえず抱いておくが、挿入して即射精の目にあってでもそんなセリフを吐けるのか問いたい。
そんなカルマを背負い生きていかねばならないのならば前戯を「いつも感謝。冷静に丁寧に正確にみんなの夢が叶いますように。AKB~チームB!」の精神で禊ぐ必要がある。でないと来世でまた早漏だ。
人間誰にでも弱点はある。渡哲也はとろろ芋、ヒョードルは肌が弱い、僕は早漏、あなたは遅漏。弱点を克服しようという覚悟のある人間だけが成長するのだ。
結局のところ早漏にとっての救いは相手の思いやりという事に尽きる。 愛があれば早漏なんて本当はどうだっていいのだ。真実の愛にたどり着くまでの辛抱なので早漏諸君はとにかく堪えるんだ。