北海道札幌市出身のDJ/Beat Maker、p1 a.k.a. 2g(以下、p)が全国区の名古屋のラッパー、呂布カルマ(以下、呂)を迎え渾身の骨太トラックを詰め込んだ1st Albumが2016年11月23日にリリース。
そのリリースに先駆け、北見市UNDERSTANDを含む、北海道3箇所を回るリリースツアーが敢行された。
10月22日北見市で行われた神風 A New Misunderstanding RELEASE TOUR at UNDERSTAND in KITAMIにおいて、今回のリリースについてのインタヴューを行った。
——今回のアルバムは内容はどのようなものですか
p 今までに出したカルマ(呂布カルマ)の音源をリミックスしたものと新たに録ったものを合わせて一枚の音源にしました。
呂 ぴーち(p1 a.k.a. 2g)から送られてくるリミックスが良くて、それを何回かやりとりしてるうちに音源にしてみようかということになりました。今回のアルバムには新曲も一曲入っています。
——今回のアルバム製作に至ったきっかけは
p 最初はネットを通じてコンタクトを取っていて、一方的に私が曲をやりたいとラブコールを送っていました。そのうちにリミックスを送って、それを気に入ってくれたみたいで何回かそのやりとりを繰り返していたというカンジですかね。
呂 単純に送ってきてくれたリミックスが良かったのと、それを続けていく中でこのトラックでぴーちの地元、札幌でライヴをしたいと思うようになって。それが結構溜まってきたんで、音源にしてしまおうと。作業量的には彼女は結構大変だったと思いますよ。
——今回呂布カルマさんの曲をリミックスしていく中でどんなことを考えましたか
p 呂布カルマという完成されているアーティストを私のフィルターを通すことでもっと面白くなればいいなと思っていました。コミュニケーションを取っていく中で気が合うことも好きなことも似ていることもわかったので、カルマの世界観についていく自信はあったんで。まあ、そんな難しいことを考える前に単純に作る作る!って飛びついたカンジですね。
——p1 a.k.a. 2gさんは生まれ育った札幌から奄美大島に移り住んだそうですが、移住してからはどんな影響がありましたか?
p 自分の時間や製作の時間が欲しくて約1年前に移住したんだけど、仕事と音楽活動とは切り離して生活しているので、切り替えがはっきり出来るのがいいです。今回のアルバムもその影響は出てると思います。暑いのは苦手なんで、あと1年くらいで帰ろうかなとは思ってますが。
p1 a.k.a. 2gがレペゼンする地元札幌の老舗『CLUB GHETTO』
——今回の北海道ツアー後、二人の活動の予定は?
p とりあえず札幌のあとは未定です。今回札幌でパーティーをするってことがメインイヴェントだったんで。
呂 これをきっかけに呼ばれればいいなとは思ってます。一緒に回ってて確信したんだけど、ピーチは本当にカッコイイのでこれから各々、滅茶苦茶忙しくなっちゃう前にセットで色んなとこ呼んでほしいですね。あとは来年発表予定のアルバムにもぴーちには楽曲を提供してもらいます。
——共演ということで今回のように今後一緒に曲を作ってみたいアーティストがいたらお聞かせください
呂 宇多田ヒカルですかね(笑)まあそれは冗談なんですけど、同い年ということもあって意識はしますよね。あれだけ影響力のあることが出来るのは単純にすごいなと思うし。宇多田ヒカルになりたいってわけじゃないけど、そこまでインパクトのあることはしたいですね。
p 私は昔に影響を受けた人とか曲のリミックスを作りたいですね。今の世界観で当時の楽曲を表現できたらおもしろいかなって。
——ちょうどこのインタヴューの少し前に『SWITCH』の最新号みんなのラップ特集(呂布カルマのインタヴューも収録)が届いたんですけど、その冒頭で「昨今のMCバトルから始まったブームは10年遅れて日本に輸入されたヒップホップの今後10年に渡る革命の序章かもしれない」という表現がされていました。ヒップホップが今後10年で日本のメインストリームにのし上がるようなカルチャーになった時にはどんな活動を続けていたいですか?
呂 どんな風になっても何にも邪魔されないような存在でいたいですね。井上陽水ややしきたかじんのようになりたいとよく言ってます。特別なブランド力を持った。誰もが知ってるほど有名なんだけど、何にも影響されない、毒されない自由な。そんな唯一無二の存在です。あとは単純に楽しく音楽で遊びたいし、暮らしていきたいですね。
p 20歳の時にDJ Shadowのプレイに滅茶苦茶くらって、自分は今ここにいると思ってます。そんな風な影響をリスナーや遊びに来てるお客さんに与えられるようになりたいですね。
——最後になりますが、北見についての印象を聞かせてもらえますか
呂 北見には二回来ましたが、SEI-SUIさん(UNDERSTANDのDJ)ってカンジですね(笑)パンチ強いっす。この街は大好きですよ。
p 私は何度も来ているのですが、今回の神風クルーを筆頭に真摯に音楽に向き合って、妥協なく遊べる場所ですね。寝てたら怒られますもん(笑)全部本気で、こちらもいつも刺激になります。
2016.11.23 Release
『A New Misunderstanding』p1 a.k.a.2g ×呂布カルマ
track
1.In
2.生まれては死んでいく赤道直下の赤ん坊みたいに
3.Central Heating
4.Varanasi
5.Undead Man March
6.下世話
7.Mirage
8.鉄風
9.Invisible ray
10.P.I.L
11.恥知ラズ
12.スピーカークリンチ
13.Purdah Shade
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