HUMAN

2016.04.11

磯川 大地 × 中西 拓郎


1988年生まれにスポットを当てる、ABOUT 1988今回はオホーツク情報発信番組(オホバン)・いわしくらぶの磯川大地氏。

表紙

中西(以下、中)まずはいわしくらぶの話からなんだけど、いわしくらぶっていう場所はどういったものとして機能してると思う?

磯川(以下、磯)元々は自分が水タバコが好きで、吸いたいからお店を始めたわけで自分なんかがちゃんんと続けていけるか不安だったけど(笑)やってみてわかったのはこんなにいい出会いの場や仕事はなかなかないなっていうこと。例えばオホバンで言えば、何をするんだってこちらから会いに行かなきゃ何も始まらないし、まず自分たちがなんたるかって相手にわかってもらわなきゃいけないわけでしょう。だけどいわしの場合は違って、お客様の方からわざわざ来てくれるし、来てくれるってことは少しでも興味を持っててくれたり知ってくれたりしているわけだから、そういう人と沢山出会えて、そこからオホバンとか普段の自分の活動に繋がっていくのは本当にありがたいことだなって思ってる。

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中 オホバンでもいわしでも違った入り口で色んな人と出会っていくわけだもんね。やってることが一種類じゃないからお互いの相乗効果ってすごくあるだろうし。こういうお店だから来てくれる人と話せる時間とかって沢山あるから、それだけ関係性も密になっていくのかな。

磯 そうなんだよね。コミュニティの場としてすごく楽しく毎日過ごさせてもらってる。いろいろな職種のひとたちが集まってくるからね。元々いわしって名前は緒形拳が所属していた鈍牛倶楽部みたいに謙遜というかネガティブ要素を含んでいるネーミングがいいなと思っていわしくらぶってつけたんだよね。こういうお店だし、暗かったり、おどろおどろしい雰囲気になるのかなって思ってたんだ。愚痴や陰口がきこえてきたりさ。でも案外そうではなくて来てくれるお客さんの話はすごくポジティブな話題が多いんだよね。

中 人って常に大体ONなわけでしょ、人前に出る時って。だけど、こういう落ち着く空間であることできわめてOFFの状態に近くなってるんじゃないかな。だからいつもよりもっと突っ込んだところで話が出来るわけで。なかなか自分が本当はこうしたいとか思ってることって本音の部分で話すシーンって少ないじゃない。公の場であればあるほど自分を殺していかなきゃいけないわけだし。それこそ愚痴やうわさ話なんて結構浅い人とだって出来る話題だもんね。そうゆう意味でも新しく何かをしたい人とかが真剣に語り合える、そうゆう空気感が出てたりするんじゃないかな。

磯 そうゆうポジティブな話題が出た時に例えば自分の知ってる人の中でマッチング出来ないかとかそうゆうことを考えてるんだよね。この人とこの人引き合わせるとおもしろそうとか、この人が探してる人ってこの間のあの人みたいな人じゃないかなとか。いわしはそうゆう人と人とが繋がる場所にしていきたいなって思ってる。

中 人間交差点的な?

磯 そう!いわしは人間交差点(笑)

中 次はオホバンについてなんだけど、改めてオホバンってどういう経緯で始まったのかな。

磯 東京とか海外とかに行くとみんな北海道って言葉は知ってるけど、オホーツクって言葉は知らない。だけど、今食べてるそのホタテはオホーツク産なんだよ。そうやってみんな色んなところでオホーツクの物を消費してるけど、場所は知らないって現象が起きてる。それに違和感を感じたんだよね。せっかく物は届いているのに、それに関する情報や知名度が圧倒的に少ない。

中 ベールに包まれてるってことなのかな。

磯 単純に情報が足りていないんだよね。だからそれだったらそうゆうことが伝えられるようなメディアを作りましょうよ、ってことになったんだよね。これからはネット動画のユーザーがもっと増えてくると思ってたのもあったし。最初は本当に相手にされないとかいう場面が多々あったけど、直近のロケだと行政の人がついてきてくれたりだとか、これ紹介してくださいだとか。少しずつ認知されて来ているし、信頼も得てきているのかなってすごく感じてる。今はすごく試されてるよね。それにどのように応えていけるかってことがすごく重要。そうゆう現状を鑑みるとオホバンって本当未知数。よく「これで生活しているんですか」とかって聞かれるんだけど、そりゃみんなそうやって考えるよね。だけど、今はお金にすることは考えない。まだ漠然としているんだけど、オホバンは今後すごく可能性に満ちた媒体だってことは言えると思っていて。そのタイミングをどこにしようかと見極めるのも大事だと思っているんだ。

たくろ

中 極端な話、このトピックって内に向けてのものじゃなくて、外側に発信することを目的としてるわけだからね。何かのタイミングで火がついて一気に有名になるって可能性は大いにあるよね。そのためには徐々にコンテンツを成熟させていって、揺るぎない型みたいなものを作っていくことが大事だよね。

磯 そうそう。本当に小規模のところから始めているんだけど、長いものに巻かれるんではなくて、こうやっていわしくらぶだったり、オホバンだったりもちろん1988だってそうだし、街の先輩方のお店だってそう。小さくても良いからこうやって自分たちのブランドを作っていかないとオホーツクのアイデンティティって絶対育たないと思うんだよ。どうあがいたって同じことしてたら大都市や大企業には敵わないんだから。それよりもみんなでここからしか出来ない物やサービスが生まれていくようにしていくことが豊かな地域を作っていくカギになるんじゃないかなと思うんだ。オホーツクって名前を使わせてもらってるからこその期待だったり応援だったりっていうことをすごく感じてるから、少しでもそれに応えれるように頑張っていきたいって思ってるんだよね。いつまでも東京やパリ、ニューヨークに憧れるんじゃなくて、むしろ「ここが世界の中心なんだ。ぼくらが新しい文化の流れをつくっていくんだ」ってつもりで仕事をしないと。だって、あとに続く後輩たちに顔が立たないよ。「仕方なくここにいるんじゃない。おれたちはここを選んで住んでるんだ」って、うそでも言わないと(笑)

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