HUMAN

2016.04.11

松永 麻衣子


今年で13周年を迎え、道東を代表するサロンとして確固たる地位を築いている『World Love』。2015年5月にはリニューアルも控え、さらに磨きがかかる同店のヘアメイクアップアーティスト、松永氏に話を聞いた。

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——この仕事を選ばれたきっかけはなんだったんですか?

何がきっかけだったか覚えていないけど、子供の頃からずっと美容師になりたくて、そこから当然のようにこの道に進んでいました。

——オーストラリアへの留学経験もあるんですよね。日本に帰って来るきっかけはなんだったんですか。

オーストラリアでは美容師をやらないって決めて本当にやらなかった。ちょうどその時『BRUNO HAIR』が屋号を『World Love』に変えて移転する前で立ち上げを手伝うのに北見に戻って来ました。はやく美容師をやりたくて日本に帰って来ちゃったんだよね。その1年があるから今も美容師を続けられています。

——World Loveになって今年で13周年になるわけですが、10年以上も前からこの雰囲気を保ち続けてるのは本当にすごいことですよね。いまだ洗練された空間であるのにも関わらず、さらにリニューアルを行うんですね。

今回のリニューアルは建築家の五十嵐淳さんにお願いしたので、今よりもっと洗練されて、リラックス出来る空間になればいいなと思う。有名建築家の方なので自分たちもワクワクしていて、何よりお客様も楽しみにしてくれています。

かがみ

——さっきの話に戻りますが、松永さんとしては美容師をやれなかった時期がモチベーションになっているわけですね。

モチベーションの源は色々あるけど、美容師をお休みしていた時期にこの仕事を一生続けていこうと決めました。

——前にもしみじみと「ただ純粋にうまくなりたんだよね」、と話してましたよね。今ぐらいの境地になってもまだそんな風にストイックでいられる秘訣ってなんですか。

ウチに来てくれているお客様はファッションに敏感なお洒落な方が多いので、提案したり、再現したり、要望に応えたりするためには勉強も技術も必要になってくるよね。年齢層も幅広くジャンルも様々な客層なのできちんと対応出来るように常に進化していないと自分もお客さんもマンネリになってしまうので。

——わざわざ東京のスクールに通ったり、作品撮りをしたりしている姿を見ると、自分が表現したいことと、日々のサロンワークの二面性があるのかなと思っていました。

作品撮りに関しては労力も時間もお金もかけて、準備は地獄、営業後アイディア出しては夜な夜な試作を作って壊しの繰り返しの日々、20キロ越えの荷物抱えて東京の激混み地下鉄で移動、全身筋肉痛。死ぬほど頑張った結果ぱっとしない作品でガックリ。自分の才能の無さや準備不足を突きつけられて。こんな辛い事なんのためにしてるんだろってふと思う。誰の為にもなってないし、もうやめようと何度も思った。クリエイティブなことをしなくても美容師ってやっていけるものだし。でも結局創るってことが大好きでやめられない・・・(笑)だけど、自分の場合そういう紆余曲折のプロセスが日々のサロンワークにも生かされていると思っています。

まいこ

——お客さんにとっても嬉しいし、安心出来るんじゃないかと思います。自分を担当してくれるのはそうゆう信頼の置ける人なんだと。

作品撮りでいえばBISにも10年くらい広告を出していて、来てくれるお客様や友達がすごく喜んでくれてたんだよね。「今回の良かったよ」とか褒めてもらえて。自己満足からスタートした撮影も結果、誰かに喜んでもらったり、感動してもらうためにやってるんだな、って思ってます。

本当にそのためだけに作品を撮り続けてたんですよね?コンテストとかに出すことはせずに。

昔はコンテストとかにあまり意味を見いだせなかった。そういうのには出さないんだけど、ひたすら作品を撮り続けてるってレアなパターンで(笑)だけど最近になってプロの目から見て、自分たちの作品ってどうなんだろう?って考えるようになったんだ。奇跡的に一回くらい賞をもらっても実力が無いと二回目三回目って繋がらない。一昨年、SVKに通ってから、色んなすごい人達と出会って、いくつになっても挑戦して輝いている姿を見て刺激も受けました。

七海さん1988

——それらを踏まえて、これからのビジョンを聞かせてもらえますか?

今年はJapan Hairdressing Awardsにも挑戦してみようかと思ってます。いつかそこの壇上にのぼれるようになるまでもっと実力をつけたい。あとはこれからは伝えるってこともすごく大事にしたいなって思ってる。実は苦手なんだけど、今まで学んだり身につけて来たことをこれからはしっかりと後輩に教育することで自分が身につけて来たことって初めて意味をもつのだと思う。自分自身の勉強になるし、背筋が伸びます。

最後

——これから同じ道を目指す人に一言いただけますか。

美容師は素敵な仕事です。人の体の一部を扱うのでもちろんかなり努力が必要だけど、頑張った分、人に喜んでもらえる、自分が切った髪が最高に似合って、ありがとうって笑顔で帰っていくお客さんの顔をみると本当に嬉しい。こんな自分でも人のためになれるんだ〜って。ただそれだけのために頑張れちゃう。美容師になりたいって若い人達が沢山増えるといいな。

松永 麻衣子(まつなが まいこ)

1980年生まれ。17歳の時、BRUNO HAIR(現WORLDLOVE)入社。21歳でオーストラリアに留学。帰国後、World Loveにて復職。一昨年svk入学。ヘアメイクアーティスト川原文洋氏に1年間師事する。

Worldlove hair+make-up

北海道北見市幸町7-7-19
TEL 0120-666-149
営業時間

火-木: 10:00~20:00

金: 12:00~22:00
土: 10:00~20:00
日: 10:00~18:00

定休日 月曜日

※MAGAZINE 1988 VOL.2掲載

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