HUMAN

2016.04.11

矢野 優太


2013年、27歳で『やの組』として独立。建築家としてはもちろん、DJ・スノーボーダーとクリエイティブに活動する同氏のインタヴュー。

表紙

——この道に入られたのはいつなんですか?

高校を卒業してすぐに。入る前は元々建てる仕事に就くって思ってなかったんだよね(笑)建築会社に入ったら仕事が大工だったってカンジかな、最初は。

——建築物を作っていく過程でイメージが湧く瞬間ってどんな時ですか?

お客様の暮らしや趣味、ご要望を聞いたら自然と浮かんで来る。大きい物になるけども家だって結局は買い物になるわけだから、自分のやりたいことや得意なことの前に何をお客様が求めてるのかってことが大前提だよね。そこをふまえた自分の提案がビタっとお客様の好みや希望に繋がった時は本当に嬉しい。だけど、抱えてる案件以外でももちろんいろんなことが思い浮かぶよ。やってみたいことも沢山あるし。

それをどこかでやりたいなーってのはいつも自分の中にあるかな。

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——やの組としての強みってどんなところだと思っていますか?

丁寧にオリジナルを一緒に作っていけるってことかな。沢山意見や要望を聞いて、出来るだけその人に寄り添った形でいろいろ提案していきたいなと思ってる。あとは大工として現場に通じてたからこそ、出来る提案があるのが強みかな。実際にやるのは自分だから、机上の空論的な話や提案はそもそもしないからさ。

——お客さんにとってはすごく嬉しいことですよね。ある程度のテンプレートみたいな物があるわけじゃないし、親身に提案してもらえることで本当の意味でオリジナルな建築物が出来上がるわけで。

そうだね、そうゆうことを意識してやっていければなと思ってる。まだまだ小さい建設屋だから。

——一つの物が長いスパンでの物造りになるわけですよね。完成した時はどういった心境ですか?

自分の物ではないってことはもちろんわかっているんだけど、やっぱり手塩にかけて作らせてもらって隅々まで知ってるわけだからやっぱり寂しいよね。もう気軽に立ち入ることはないんだなーと。それでも出来上がった時にお客様からありがとうって言われることが本当に嬉しい。本来ありがとうってこちら側が言う言葉なのにさ。

——それが達成感ややりがいなんですかね。

そうだね。あとは例えば難しい作業だったり作り物だったり、そうゆうものがビシっと出来上がった時にも本当に気持ちいいかな。

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——よくご自身でもお使いになりますが、「大工でHOUSEのDJでスノーボーダーで、なんでも来いや」と。その3つの側面でリンクしてる部分ってあるんですか?

あくまで仕事は仕事だし、遊びは遊びだよ。仕事の場合、お客様と作り上げていくものだから、自分が曲げられないものややりたいことがある中でも、折り合いをつけて一緒によりいいものを作っていく。そこには辛いことももちろんあるんだよね。反面遊びになるとただただ自分の好きなようにやらせてもらうんだ。そういう二面性というか二つの異なった発散の仕方があるから、いいバランスでどちらも成り立たせてもらえてるのかなと思う。

やのくん やのくん2

——これから先の展望を教えていただけますか。

自分の中で目標があって、50代で隠居するっていう(笑)それを目標に独立して今頑張ってやってるんだよね。あとはやの組が手がけた建築物を見て、自分もやって欲しいってお客様が沢山出来るところまで作り手としてのレベルを高めるのみ。仕事が仕事を呼んでくれる、それ以上のことってないわけだから。

——これからこうゆう道を目指す人に何か一言ありますか。

自分もひよっこで周りの人が助けてくれて、なんとかやっていけてる状況で、偉そうに言えることなんてないんだけど(笑)

この業界ってあまり若い人がいなくて。だからこそ同世代くらいのお客様の感覚には一番近いし、そうゆう枠って現状本当に少ない。だからこれから志す人や今頑張ってる人にとってはすごくチャンスだよね。続けていくと周りに流されそうになることもあるだろうけど、自分なりの考えや、感性も大事にしてほしい。自分が商品なんだから、そこは自信を持って一緒に頑張っていこうってカンジかな。

矢野 優太(やの ゆうた)

株式会社やの組 代表取締役

1985年生まれ。2013年、北見市内の 建築会社を独立後、やの組設立。大工 でHOUSE DJでスノーボーダーという 異色の組み合わせ!本コーナー で知ってるようで知らないスマイノハナシを連載。

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