HUMAN

2016.04.11

宮原 明里


 

小学生時より始めたスノーボードで進学後、大学在学時2007年ユニバーシアード出場、2009年には全日本選手権で優勝し、ハーフパイプのプロとなり、翌々年には地元道東を中心としたバックカントリーの撮影に取り組むようになる。スノーボードのシーンでは珍しい、道東中心での活動。そのこだわりと魅力について聞いた。

 

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PHOTO BY Teriaki Ishi

——スノーボードはいつ頃始められたのですか。

小学5年生の時に始めました。旭川私立旭川龍谷高等学校スノーボード部で本格的にハーフパイプの競技を始めて、その後北海道東海大学に進学しました。スキー部に入部し全日本スキー連盟のSAJFISの学生登録をし、プロ資格を目指す日本スノーボード協会「JSBA」のスノーボードサークルTSBCに所属して学生大会に出場していました。同年にPSAスノーボードハープパイププロ資格を取得しました。

——ハーフパイプの魅力とはどういったものですか。

ハーフパイプという競技は総合的にスノーボードのあらゆる技術が必要なため、基礎の滑りやジャンプや様々なスキルを磨くことができます。バックカントリーというでは、整備されていない土地や自然の地形をそのまま滑り降りるので、純粋に滑りが上手くないと、できないんです。おかげで、ずっと続けてきたハーフパイプで培ってきたことが今とても活きています。あとはハーフパイプを通じて日本中や世界中に出来た仲間との縁が自分にとって、かけがえのないものです。

あかりちゃん2

——ハーフパイプから競技を変更されたきっかけは何だったんですか。

ハーフパイプを続けてオリンピックを目指すという道もあったのですが、それには競技を続けていく以外にも様々なハードルがありました。スノボードには色々なスタイルがあって、結局自分には何が合っているんだろう?と考えた時に、自分は、自分が生まれ育った環境、そして自然が大好きで、もっともっとフリーランが上手くなりたいなと思いました。シンプルにスノーボードが上手くなりたいなと。そう考えた時に、フリースタイルのバックカントリーというのが一番自分にしっくりきているなと思ったんです。バックカントリーというのは何時間もかけて山を登るため、1日に一本しか滑ることが出来ない事も多々あります。でも、その一本がすっごく頭に残るんです。滑る前に、どういうラインで滑るのかをイメージします。一本限りだと思うと、いい緊張感が生まれ、その一本がうまくいくととても気持ちいいんです。そうやってバックカントリーの魅力にハマっていきました。あとは滑る以外にも、自然を感じながら山を登ったり、テント泊したりと、滑るまでの過程にアウトドアの様々な要素が組み込まれているんです。自分は自然が好きで山が好きだから、そのすべてが楽しくてバックカントリーに取り組んでいます。

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PHOTO BY kaname mitsunobu

——活動の場所として地元である道東を選んだのは何故だったんですか?

道東って雪の量が少ないとか硬いとか、北海道の他の地域に比べるといろいろとネガティブな印象があるんです。だから道東を中心に活動をしている人ってなかなかいなくて。道央からの移動距離もありますし。でも自分にとっては地元だし、この地域がすごく好きだから、ここでやりたいと思いました。実は道東って滑っている時に海が見えたり、湖が見えたり、流氷が見えたりと、すごく珍しい地域でもあるんです。普通それらの景色と雪山が重なる場所ってなかなかないんですよね。だから道外や海外の方にそういった写真や作品を見せるとすごく驚くし、羨ましがられたりします。条件はあまり良くないかもしれないけど、まだまだ未開拓の魅力がこの地方にはたくさんあるので、地元の魅力を発信できるようになりたいと思いました。

——あともう一つ宮原さんのおもしろいところは「愛犬と一緒に滑る」という・・・

そうなんです、犬と滑る女性ライダーってことで!()愛犬のニペ(2歳半の女の子)と一緒に冬山を登る事もあります。初めて冬山バックカントリーへ連れて行った時は、私が先に滑って、滑り終わってもまだどうしたらいいかわからず山頂にいたんです。でもそこからずっと一緒に登っているうちに、今では私に付いて降りてくるようになりました。ちゃんと滑った跡に沿って降りてくるんです。GoProを付けれる犬用のハーネスがあり、2シーズン前からそれをニペに装着して犬目線から撮影をしてもらっています()いつも一緒に行動してるので、遠征に行った時もニペに会うのを楽しみにしてくれている人がいて、そういった面でも欠かせない相棒です。

——夏の間も山に登られているとお聞きしました。

そうですね。夏の間は知床で森林保護員として、山や自然に携わる仕事をしています。夏山も好きで休みの日にも登山や沢登りと山にいる事が多いです()

環境を維持するための様々なルールが山や森にもたくさんあるんです。そういったことを勉強させてもらえてとても貴重な体験をさせていただけています。そして単純に山の上り下りで毎日訓練させてもらっていますね(笑)

 

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——これまでのキャリアから、一般の方へのレッスンなども精力的にされているんですね。

レディーススノーボードキャンプの「CrescenDO CAMP(クレシェンドキャンプ)」(http://www.crescendo-camp.com/)はハーフパイプの競技を終えてから関わって今年で6シーズン目になります。企画・運営を自分たちで行っているので、多くの先輩方に学ばせていただき、とても大きな経験になりました。その他にも札幌国際スキー場でインストラクターをさせていただいたり、所属している遠軽町にありますスノーボードショップStyle Shop FREEが主催する遠軽ロックバレースキー場での「FREE雪遊びレッスン」などいろいろなところに呼んでいただいています。私自身は幼少期から感覚でやってきた部分が大きかったので、レッスンをさせてもらえることで基本に立ち返り、自分自身も学ばせてもらっています。実は北海道ってこんなに身近に環境が整っているのに、競技人口が少ないんです。身近にあるからこそなのかもしれませんが、逆に北海道以外の地域の方のほうが滑ることに貪欲だったりします。北海道にはすぐ行けるところに滑れる環境があるので、それを沢山の人に楽しんでもらえるような活動がしたいです。重複しますが、スノボードには様々なスタイルがあって、様々な楽しみ方があります。道東のスキー場は降雪量が少なく、硬くて多少の滑りにくさもあるかと思いますが、逆にそういった環境だからこそ上達しやすいし、基礎を学べると思います。年齢も3歳から60代以上の方がスノーボードをされており、生涯スポーツだと思います。何か一つでも好きになってもらえて楽しんでもらえる手助けが出来たら嬉しいです。あとは2016.1.30に地元小清水町の隣町、斜里岳を望む「清里町営緑スキー場」にスノーパークがオープンしました。キッカーとボックスの簡単な設備ですが、初心者向けの入りやすいアイテムです。子供から大人まで楽しめるパーク造りを心がけていますので是非皆さん足を運んでみてくださいね。小学生以下は保護者同伴。中学生以上は自由にご利用いただけます。平日、火曜~木曜日はスタッがいる場合のみの開放です。Facebook等でお知らせします。

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PHOTO BY kaname mitsunobu

——今後は教育も含めて自身の活動を広めていくイメージなんですね。

そうですね。道東には豊かな自然があって広大なロケーションがある。この地域を中心に滑っているといっても、まだまだ私の知らないスポットは沢山あります。自分の経験やスキルアップを目指し色々な地域でも活動したいと思います。そういったものを私らしい形で表現して魅力を伝えていきたいなと思っています。

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PHOTO BY Teruaki Ishi

宮原 明里(みやはら あかり)
1985年生まれ、小清水町出身。『Style Shop FREE』所属。 小学校より始めたスノーボードにおいて、高校時代から本格的にハーフパイプの競技に取り組む。2007年、イタリアで開催されたユニバーシアード冬季競技大会出場。2009年、JSBA全日本選手権大会で優勝し同年、PSA ASIAスノーボードハープパイププロ資格取得。現在は道東を中心としたフリースタイルバックカントリーの活動を行いいながら、レディースキャンプやレッスンなども精力的に行っている。 スポンサー: YES./686/DEELUXE/UNION/ARK/deuter/Style Shop FREE/石井整骨院
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